2018年12月14日金曜日

ハコベ

今週は急に冷え込みが厳しくなりましたね。
清教学園のグラウンドに続く坂を歩いていると、ハコベが咲いていました。
花期は長いイメージがありますが、こんな時期まで咲いているのですね!

ハコベの花弁は10枚に見えますが、基部でつながっているので実は5枚です。オランダミミナグサはハコベとは違って花弁の先の少ししか裂けていないため、5弁花に見えます。


ナデシコ科 花期2月〜10月
路ばたや畑にはえる1〜越年草。茎は高さ 1020cm。花弁 5、日本全土に生息する。

2018年11月30日金曜日

秋なのに桜!?

清教学園の通学路「しらかしの径」で桜が咲いているのを見つけました。(写真は11月21日に撮影)桜が咲いている後ろにイロハモミジの紅葉が見えるのが不思議ですね!


しかしなぜこの時期になぜ桜が咲いているのでしょうか?ニュースでは「桜の狂い咲き」について解説していました。暖かい日が続くと、植物は春がきたと勘違いし開花をするとのことです。(ニュースでよく見ますね)

私は今年の台風も大きく影響しているのかなとも考えました。台風によって葉が異常落葉し、葉で作られる休眠を誘導するホルモン「ABA(アブシシン酸)」量が減少し、花芽が成長したのでは?と考えました。

ただ、清教学園の他の桜は開花している様子が見られないので、もしかすると「ジュウガツザクラ」(10月〜12月頃に3分の1が開花し、残りは4月に開花する園芸品種)なのかなとも考えました。

植物を見ながら「なぜだろう」と考えを膨らましていると面白いですね‥。

以下は東京農業大学の「サクラは実は秋咲きだった!?」という記事です。読んでみると面白いです。
http://www.nodai.ac.jp/web_journal/adventure/vol5.html

2018年11月28日水曜日

サザンカ

今食堂前にサザンカがきれいに咲いています(下の写真を撮影したのは11月19日)。

もともと中国でツバキ科の木を「山茶」、その花を「山茶花(サンサカ)」と呼んでいました。それが訛ってサザンカになったと言われています。坂を降りていくとピンク色のサザンカも咲いているので、白とピンクのサザンカを比べてみるのも良いですね。



以前アップしたサザンカとツバキの記事はこちら↓


2018年11月17日土曜日

カキノキ(柿の木)

清教学園専用の通学路「しらかしの径」の入口付近に果実(柿)ができている「カキノキ」を見つけました。(植えられたものなのか野生のものなのかは分かりませんが‥)

野生のものであれば渋柿が多いです。甘柿は渋柿の突然変異によってできたものです。
甘柿ではタンニン(カキタンニン)が不溶性になっていますが、渋柿ではタンニンが水溶性になっているため、渋みが強くなっています。

‥そもそも何のためにタンニンが含まれているのか?
種子が未熟な時はタンニンで食べられるのを防ぎ、種子が十分に成熟してから渋みが少なくなるようになってます。成熟した種子を散布してもらうための戦略なんですね。


(写真は清教学園で11月2日に撮影)

2018年11月14日水曜日

センニンソウ

下の写真は清教学園通学路「しらかしの径」の入口付近に咲いている「センニンソウ」です。写真は10月27日に撮影したものですが、現在でも咲いている姿を見ることができます。この花の様子も「仙人のヒゲ」のようにも見えるかも知れませんが、名前の由来は「果実の先端につく白い毛が仙人のヒゲに見えることから」です。

園芸種の「クレマチス」も同じキンポウゲ科センニンソウ属ですクレマチスは様々な品種があるので花弁が6枚のものや4枚のものなど様々ありますね。

以前投稿した「センニンソウ」の記事はこちら↓




2018年11月13日火曜日

イヌホオズキ

清教学園通学路の「しらかしの径」に咲いている「イヌホオズキ」を撮影しました。(10月31日撮影)
イヌホオズキの名は「ホオズキのように役に立たない」「草姿がホオズキに似ている」というところから、そして「イヌ」はホオズキとは花や実の形は異なる「否(いな)」→転じて「イヌ」より名前がついたと言われています。
(ホオズキもイヌホオズキもともにナス科)
植物の名前には「イヌ」とついているものが多いですね。
イヌホオズキ、イヌムギ、イヌタデ、オオイヌノフグリ、エノコログサ(イヌッコログサ)・・それだけ昔からヒトにとってイヌは馴染みの深い動物だったということでしょう。




2018年10月19日金曜日

ヨメナ

清教学園専用の通学路「しらかしの径(みち)」に「ヨメナ」が群生しています。
(写真は10月18日に撮影。柵があるため少し離れての撮影です。画像が不鮮明で申し訳ありません。)以前清教学園グラウンド下に咲いている「シロヨメナ」を紹介したことがありましたが、こちらは「ヨメナ」であると思います。ヨメナは冠毛が無いのが特徴なので、また確認したいと思います!

前回のシロヨメナの記事の中に違いをまとめてあります。



2018年10月7日日曜日

ニラ

今までこのブログで「ニラと間違え食用し、食中毒を起こす植物」として「ハナニラ」と「スイセン」を紹介したことがあります。


先週日曜日に自宅周辺(堺市)を歩いていると、ニラの花が咲いていたので写真を撮りました。最近では野生化したニラもよく見ますね。と言っても先ほどのハナニラやスイセンと間違えやすいので、食べないことをオススメします。

ハナニラとは開花期が異なる(春に開花する)、スイセンは球根(鱗茎)をつけるという点で簡単に見分けることはできると思います。


2018年10月5日金曜日

ツリガネニンジン

清教学園専用の通学路(しらかしの径(みち))を歩いていると、金網の向こう側にかわいい紫の花が咲いているのを見つけました。「ツリガネニンジン」ですね!
花の形をお寺の釣鐘に、長い根茎をチョウセンニンジンに例え、この「ツリガネニンジン」の名前がついています。ツリガネニンジンは「キキョウ科」なので、チョウセンニンジン(ウコギ科)、食用のニンジン(セリ科)とは全く異なります。

(10月5日に清教学園で撮影)

柵の隙間から写真を撮ったので画質が悪いです。申し訳ありません。

2018年9月25日火曜日

イタドリ

写真は9月22日に撮影したイタドリです。イタドリは世界の侵略的外来種ワースト100にも指定されるように繁殖力が旺盛なことが知られています。(日本の在来種ですが、イギリスなどのヨーロッパで植生を脅かしている。)

日本ではイタドリはスカンポと呼ばれ、春の新芽は食用にされたりもしますね。
さて季節は秋になってきましたが、あちらこちらでこのイタドリの花が見かけられます。よく観察してみると、意外ときれいな花をつけていると思いませんか??

高校生物では、遷移の初期に見られる先駆植物(パイオニア植物)としてススキやイタドリがよく登場しますね。


2018年8月31日金曜日

ドイツトウヒ(オウシュウトウヒ・ヨーロッパトウヒ)

清教学園の正門を入ると前には大きなモミの木がありますが、正門を入って左手(体育館側)にはドイツトウヒがあるのをご存知でしょうか?このドイツトウヒもモミと同様クリスマスツリーによく使われる木です。松ぼっくり(球果)は10cmを以上あり細長いのが特徴です。



写真は8月30日に清教学園で撮影。球果も落ちていました。

2018年8月30日木曜日

ナツフジ

夏休みも終り、清教学園では新学期が始まっています。新学期になり、清教学園専用の通学路「しらかしの径(みち)」を歩いていると、「ナツフジ」が咲いていました。
4月にフジの花をご紹介しましたが、こちらは夏に咲く「ナツフジ」です。白い蝶形の花がふさになって垂れて咲くのが特徴です。花は基部から順番に開花していきます。しらかしの径は陰になっていて気温が低いためか、花期は7月、8月と言われているにも関わらず、撮影をした8月27日でも写真のようにまだ開花途中ですね。

4月に投稿したフジの記事はこちら↓

2018年8月17日金曜日

サルスベリ

写真は清教学園で7月23日に撮影した「サルスベリ」です。漢字で「百日紅」と書くように花期が長いのが特徴で、8月17日現在でもきれいに咲いています。街中でもよく見かけますね!サルスベリの名は樹皮がスベスベしていることから「猿滑り」の名がついています。サルスベリは中国原産の観賞用の植物であり、森林などでは見かけません。



2018年7月25日水曜日

ブタナ

久しぶりの更新になってしまいました。今回の投稿は7月16日に撮影した「ブタナ」です。

よくタンポポと間違われる植物ですが、タンポポではありません。以前にも公園で親子が「タンポポが咲いているよ」「本当だね。タンポポが咲いているね」などとやり取りをしているのを見ながら「(‥それはタンポポじゃなくてブタナなんだけどな。でもここで「それはブタナですよ」というのもアレだし‥)」という思いをしたこともあります。是非皆さんもブタナを覚えて欲しいなと思います。

まず開花期が違います。タンポポは春先からたくさん見られますが、このブタナの開花期は6月〜9月頃、ちょうど今頃です。また茎が枝分かれしているのも特徴です。タンポポは花茎が枝分かれせず、1つの茎に1つの花が咲きますが、ブタナは枝分かれし、それぞれの茎に花がつきます。また、高さもブタナは50cm以上になるので少し大きい印象ですね!



ちなみに「ブタナ」の名前はフランスの俗名「豚のサラダ」に由来しています。

2018年7月13日金曜日

ハナツルソウ(園芸種)

清教学園の正面入口から通用門に抜けていく道の角(第一体育館の角)に、かわいいピンク色の花が咲いています。園芸種には詳しくないので調べてみると「ハナツルソウ」という南アフリカ原産の植物でした。英名では「Baby sun rose」という名前がついています。一見「マツバギク」かとも思ったのですが、同じ南アフリカ原産で、多肉植物ではあるものの、こちらの花はハナツルソウよりもふた回りほど大きいようです。


(写真は7月3日に撮影)

2018年7月12日木曜日

ホルトノキ

先日の大雨もあり、最近はなかなか植物観察を行えなかったので、今回は久しぶりの更新です。今回の投稿は、私が帰りの最寄り駅で撮影した街路樹の「ホルトノキ」です。ホルトノキの「ホルト」は「ポルトガル」を指します。平賀源内がホルトノキの果実を見てオリーブだと勘違いし、「ホルトノキ(ポルトガルの木)」と読んだそうです。(その当時ポルトガル人の持っていたオリーブ油が珍重されていたため。)
写真にあるように7月頃に花序を形成し、白い花を咲かせます!



2018年7月5日木曜日

フタバガキ(博物館で撮影したもの)

 今日は校内の植物ではないですが、博物館で撮影したものを1つご紹介します。

高校生物基礎で「世界のバイオーム」について学習する際、熱帯多雨林の代表的な植物として必ず出てくるのが「フタバガキ」です。教科書にも「熱帯多雨林は常緑広葉樹からなる森林で、東南アジアではおもにフタバガキの仲間などからなる」などと書かれています。

7月1日(日)に大阪自然史博物館に行った際に「フタバガキの種子」が展示されてありましたので写真を撮っておきました。「柿のような果実に2つの羽(萼(がく))」がついていることからその名が付いています。(写真を見るといかに大きな種子なのかが分かると思います!)


校内の植物を観察するのも良いですが、たまには博物館などで清教学園にはない植物を見てみるのもおもしろいですね!!

2018年7月2日月曜日

ヤブカンゾウ(ワスレグサ)

6月29日(金)清教学園の通学路「しらかしの径」を歩いていると、「ヤブカンゾウ」が咲いているのを見つけました。ヤブカンゾウ(藪萱草)の名は中国名の「萱草」を音読みしたものに、人里近くで生える「藪」の字が合わさっています。(「萱」は葉がカヤ(萱)に似ていることから)

別名はワスレグサと呼ばれており、この花は1日で花がしぼみます(朝開いて午後に閉じる)。


2018年6月30日土曜日

アメリカフウロ(その後)

5月8日の記事で「アメリカフウロ」について投稿しました。今回の投稿では「アメリカフウロのその後」についてです。

前回のアメリカフウロの記事はこちら→https://seikyorikabu.blogspot.com/2018/05/blog-post_8.html
下の写真は6月22日に撮影したアメリカフウロです。花が咲き終わって果実が形成されていますが、尖っている部分は花柱(雌蕊(雌しべ)の柱頭と子房をつなぐ部分)が残った部分で、果実の基部には5つの種子が入った袋があります。熟すと果実は下側から割れて反り返り、種子が散布されるという仕組みです。このような種子散布様式を「自動散布(自力散布)」と言います。


このブログではいつも「花」に注目することが多いですが、植物の他の器官に注目するのも面白いですね!!

2018年6月29日金曜日

ドクゼリモドキ(ホワイトレースフラワー)

ドクゼリは、「ドクゼリ、ドクウツギ、トリカブト」と日本三大有毒植物とされていますが、花が密集しているこの「ドクゼリモドキ」には毒はありません。ドクゼリモドキは園芸種として利用され「ホワイトレースフラワー」と呼ばれています。どこに咲いていたのかというと、高校職員室横のプランターです。誰かが植えたのか、土に種子が残っていたのか‥。真相は謎ですね。

2018年6月28日木曜日

ユキノシタ

清教学園の正面入口の横の通路を通った先に「ユキノシタ」が咲いていました。(植えられているものです。)名前の由来には諸説ありますが、冬になっても雪に埋もれてもその下で枯れずに育つことからその名前がついています。

以前「ノビル」や「コモチマンネングサ」が「珠芽(むかご)」をつくり無性生殖するという記事をアップしましたが、今回のユキノシタも無性生殖を行います。どのような方法で無性生殖するのかというと、「走出枝(そうしゅつし)=ランナー」をつくります。母株からランナーを出し、ランナーの先端は子株となります。

(写真は6月19日に撮影)


2018年6月27日水曜日

ネジバナ

6月25日(月)に食堂前で撮影した「ネジバナ」です。ネジバナは花穂がねじれる様子から名前がついています。もじれて巻くということから「モジズリ」と呼ばれたりもします。ラン科では珍しく、庭先の芝生などにも生えます。
以前投稿した記事「左巻き?右巻き?ネジバナ」も是非チェックしてみて下さいね。
https://seikyorikabu.blogspot.com/2017/07/blog-post_14.html

2018年6月26日火曜日

マサキ

6月21日に清教学園の専用通学路「しらかしの径」で撮影した「マサキ」です。マサキは冬でも葉が青々としていることから「真青木」と呼ばれています。(名前の由来には諸説あるようですが‥)清教学園でも花が咲き始めました。小さい緑白色の花がかわいいですね。

マサキの葉は「十字対生」です。(茎の節に2個の葉がつくことを「対生」といい、隣の節の葉と互いに直交してつくのが「十字対生」)ハコベやヒメオドリコソウなども十字対生ですね。

しらかしの径を上がった左手にマサキの低木があります。


2018年6月25日月曜日

光をめぐる木々の競争と形作り(カイヅカイブキの例)

下の写真は清教学園のイブキ(カイヅカイブキ)と呼ばれる種を撮影したものです。

「樹冠(右図のような葉と枝の層)」のかたちは、明るい側でよく発達していることが多いです。

下の写真は明るい側から撮影したもので、明るい側で枝葉を集中させた構造になっているのが分かります。


下の写真は暗い側から撮影したもので、暗い側では少数の枝しかつくらなかったり、枯れたりしているのが分かります。
明るさに応じた枝のつくり方や枯らし方には、樹種によって違いがあったりもするので、そのようなところに着目して観察してみるのも面白いですね!